依然として暑い。8月である。
何もやってないわけじゃないんだけど(本読んだり)何もやってないので、何かをやっている感じを出すために過去の実験などを漁り、Instagramにアップロードした。
まず音を使ったコンピュータのための試作、Bangによる加算器というものをMaxで以前作った。これはコンピュータの土台となる単純な論理回路の組み合わせで作られる加算器を、持続的、連続的?なHIGH-LOWの信号ではなくMaxにおけるBang信号を使って作るという試み。通常コンピュータに用いられる論理回路はHIGHならHIGH、LOWならLOWという状態が保持される。スイッチをONにすると回路が閉じ電気が流れる、という回路はONの状態、OFFの状態が定義されており、それはスイッチを操作しない限り保持される。それに対してBang信号は一度送られるとそれきりで、状態、ではなく出来事、とか現象、に近い。打楽器を叩いた一音、に近い。インパルスのようなもの。それを使って新しく加算器を設計してみる。
基本的な論理は同じだ。NANDゲート、TTでF、TFでT、FFでT。これをBangで置き換えると、ある時点、クロック信号が入力されたとき、とする、両方の入力にBangが入力されればTTなのでFが出力される。出力されたF、つまりBangを出力しない、ということ、は次の回路に送られる。入力がない、というのをどのように判定するかというと、前の回路からクロック、つまりこの時点、を示す合図を次の回路へ送る。
こうすると、回路の数だけクロックを送る分の時間がかかる。ドミノのようにパタパタと計算が連なっていく。
Bang≒叩く、というプリミティブな信号を起点にして加算器を(そしてコンピュータを)設計することで、時間の概念、とかそういうのが変わってくるんではないか?と思っている。ちょっとこの辺はまだわからないのだが。
もうひとつ、2進数を用いた新しい手話法のための実験として、mediapipeで手の形状検出をテストした。
5本の指で2進数を数えるやりかたがあるが、それを画像認識によってデコードしユニバーサルな手話として用いる、というもの。機械化した人間、社会的サイボーグというか、テクノロジーとプロトコル設計によっていかに人間が変化するか、ということを考えたい。これ、習得できる気がしない。が、モールス信号とか点字の習熟者のからだの動き、やはりサイボーグだなという凄みがあるんだよな。社会的取り決めによってめちゃくちゃ狭い技法に最適化した人体ができあがるということについて。
アイデアとして一旦外に出した。