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週報2023-02-26 アーメン、ブラザー

February 26, 2023

今週濃かったな!火曜から土曜まで毎日違う人と飲んでた。ありがたいことです。

城さんの展示の関連イベントとして九大で行われたfreq 2023でパフォーマンスをした。楽しかったよ。 ゲストの威力さんL?K?Oさんとても素晴らしかった。普段音とか結局音でしかないですけど?みたいな雰囲気を出しているが、やっぱり音だよ!!という気持ちにさせられる。本当にすごかった。今回自分はたいした音鳴らさなかったけれど次は自分なりの音をやりたくなった。

すごい人がすごいのって、「いきすぎちゃってない」ところなんだと思う。いきすぎないギリギリのところで緻密にコントロールされている。常人ではいけないところへいけちゃう。でもいきすぎない、というバランス。わかんない、本当にいきすぎちゃう人とかもいるのか。 L?K?Oさん、次の日のsiroccoでのイベントも超絶よく、おれ、こういうの結局好きなんだねえということがわかってよかった。DJの文化って自分はよくわからなくて、みんななにを聞いているのかあまりわからずいたんだけど、単純に今まで体験してきたようなものと好きな音が違っただけかもしれない。

土曜はeurekaで開催されている城さんの展示のクロージングトーク。その後飯でも、ということになりいろいろ人と話して、元気でた。「よし、楽しく話せたな。」と思えた会の帰り道、ひとりで歩いて帰りながらそのことを反芻する時間は良いものだ。

ところで、アーメンブレイクについて考える。アーメンブレイクとはこの世で最もサンプリングされている1969年のThe Winstonsの曲、「Amen, Brother」のドラムブレイクだが、この半世紀も前に録音された数小節のドラムが現在も全世界の人々を踊らせているというのはなんとストレンジなことだろう。 昨日のトークで陶器という1000年持つメディアによって「月の光に」のメロディが残り続けたとき、2020年代の日本でなぜ100年前のフランス民謡のメロディが刻まれているのか?という謎の状況が生じる、という話題があったけれど、そのようなおかしな状況が今まさに現在進行系で起きていることに気づく。

オリジナルのレコードはいずれ失われてしまうかもしれないが、アーメンで踊る、という人類の営みが続いていく限りThe Winstonsのドラマー、グレゴリー・コールマンの鳴らした音は残り続ける。彼が偉大なドラマーであったからではなく、その4小節が使いやすかったからという理由で、あらゆるサンプリング・ミュージックに融け込む、という形でどんなに偉大なドラマーの録音よりも永く残ってしまうことはあり得るだろうか。


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