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週報2023-03-24

March 24, 2023

どうだ?

色々実験とか開発をしている。実験はとにかくするといい。既知のことを増やしておき、そこから足したり引いたりする。

しばらくは通信装置芸人やろうかね。たくさん作ったらなんかわかるでしょう。

デジタルの豊かさについて。デジタルな情報は基本的に0と1がわかれば、あとはなんだっていいさ、というもので、0と1の取り決めされ決まっていればあらゆるものが0と1になりうる。バナナが0、リンゴが1とかでもよくて、そのバナナやリンゴはいろいろな色形をしている。この時重要なのはバナナか、リンゴか、という記号的性質だけで、赤いとか青いとか甘いとかやわらかいみたいな個体がもつさまざまな情報は捨象される。これがおもしろいと思う。

0と1の識別さえできれば小さいリンゴでも腐ったバナナでもいい。その粗さはある意味でおおらかさであり、何らかの豊かさに繋がっているような気がする。

0と1に変換する時に失われるアナログなゆらぎを取りだす。再生機器固有のノイズがそのメディアの性質を浮き彫りにするように。0と1の間のどこで線を引くかっていうことでもあるし、それは本来グラデーションなのだが、人は無理にでも線を引いてしまう。

振り返れば、バイナリとグラデーション、線引きの問題、みたいなことを昔からずっと考えている気がする。多くの二項対立はスケールを変える・軸を捻じ曲げる・など空間的な操作によって無効化することができる。

もっとみんなぼんやりとしたままでいられたほうがいい。自分がなにか?とか。わざわざ線を引いてしまう必要はないのでは。線引きをして定義づけるとわかりやすいけど。

そういえば…人間を喫煙者と非喫煙者とに二分することへの違和感。習慣的に吸う人もいれば全く吸わないという人もいるわけだが、全然習慣化していないし好きでもないんだが思い出したように吸ってみるという人間もいることをどう考えていますか?喫煙は行為であって性質ではない…性質になっているような人もいるけど。

吸いたいわけじゃないのだが、吸う…ということは全然好きじゃない食べ物をふと食べたくなって食べるが全然好きじゃねえな、と思うことと似ている。好き/嫌いとかおいしい/まずいみたいな軸に回収してしまうのでなく、そのことをそのこととして引き出しにしまっておきたい…みたいなこともある。焼酎とか飲むと焼酎だなあと思う。うまいとかではなく。知らない食べ物が好きなのもそういうことかも。実はそういうことってたくさんあるんだと思う。結果的に好き/嫌いみたいなラベリングをするのだが、その手前の感情みたいなものを丁寧に扱うということ。

今日からすこし東京に滞在する。ローカルとしての東京を味わうか…。


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